真鍮について:黄銅・青銅の基礎知識

当社が取扱う真鍮(黄銅brass)は、快削黄銅棒と呼ばれ、JIS規格ではC3604BDが主です。
仕様により鍛造用黄銅棒も使用し、JIS規格ではC3771BDにて識別されています。
科学名は両者共Cu-Pb-Znとして扱われ、切削性も変わらず、外観の識別も判定はできません。
また、砲金(青銅bronze)は、青銅連鋳鋳物6種と呼ばれ、JIS規格ではCAC406Cと識別されますが、以前はBC-6と呼ばれていました。
当社が主に取扱う砲金は、銅(Cu)が85%・亜鉛(Zn)が5%・鉛(Pb)が5%・錫(Sn)が5%の成分にて配合された合金で、鋳造性に富み耐食性に優れています。科学名ではCu-Zn-Pb-Snとして扱われます。
砲金は、真鍮に比べ銅成分が多い分粘りもありますが、切削性はそれ程変わりません。
また、外観は濃いピンク色で、真鍮の黄色とは識別可能です。切粉レベルでは識別判定は困難ですが、対比すると判定可能で、基本的に真鍮と砲金の切粉を混入させることは再生の目的でできません。
また、亜鉛(Zn)が少ない分カドミウム(Cd)はありませんが、鉛(Pb)が多い分NPbによる表面処理が多くなっています。

豆知識その1

青銅はメソポタミア文明で、銅に比べ硬く加工性に優れていたので、斧や剣・壷に使用され、また初期の大砲にも使用されたことにより“砲金”と呼ばれたが、大砲は鋳鉄に変わってしまった。

豆知識その2

5円硬貨は黄銅で、10円硬貨は青銅です。当社はとても身近な材料を取扱っています。

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